皆さんのダイエットの大敵はなんですか?大敵とは、カロリーが高いなどの理由でダイエット中に控えなければならないが、どうしても食べてしまうような食品のことです。甘いもの、特にチョコレートなんかは、ダイエット中でもやめることが難しいという話を良く聞きます。しかし、人によってはお酒をやめるのが難しい!という人もいます。どうしても仕事終わりの1杯がやめられないとか、晩酌が習慣化していて簡単にはやめられそうにない、という人は多いようです。
今回紹介する記事は、そんな方にとっては朗報かもしれません。なんと、ビールに含まれるホップにメタボ改善効果があるそうなのです。カロリーが高く、食欲増進作用もあるビールにそんな効果があるのかと思われるかもしれませんが、それを証明する研究が行われました。今回はそのホップのメタボ改善効果についてご紹介します。
~目次~
【ホップとは】
まずはホップについてご紹介します。ホップはビールの原料になる植物のことです。ビールを作成する際に、ビール液を透明にするためにも必要ですし、苦みや香りをつけるためにも必要です。また、泡持ちを良くするためにも一躍買っており、ホップなしではビールを造ることができません。
【キサントフモール】
そんなホップの健康に良いとされる成分はキサントフモールと呼ばれます。キサントフモールとはポリフェノールの一種で今回ご紹介するメタボ改善効果をもたらす主要成分です。お酒に含まれるポリフェノールと言えばワインも有名ですよね。ビールには、そんなワインについでポリフェノールが多いお酒と言われています。
過去の研究では、メタボ改善効果だけでなく、更年期障害の改善作用やがん抑制作用なども報告されており、キサントフモールの機能性が注目を集めています。
【メタボ改善効果】
さて、本題のメタボ改善効果についてです。これについては、アメリカのオレゴン州立大学から研究結果が報告されています。
キサントフモールを投与したマウスと、投与しなかったマウスとで体重の増加を比較した結果、投与したマウスで体重の増加が少ないという結果が得られました。マウスの食べた食事の量はほとんど同じなので、2群のマウスの違いはキサントフモールを投与されたかされてないかです。特別片方のマウスの運動量が多かったことも、ストレスの多い環境で育てられたということもありません。この事から、キサントフモールが体重増加を抑制する可能性が示唆されました。
また、同じ研究ではキサントフモールを投与されたマウスが、投与されなかったマウスと比べてLDLコレステロールが少なくなったことも報告しています。LDLコレステロールはメタボリックシンドロームの診断基準にも含まれていますので、キサントフモールがメタボ改善効果を持つといえるでしょう。
【どれだけビールを飲むべき?】
では、このメタボ改善効果を得るために、どれだけのビールを飲まなければならないか、ということです。今回紹介した論文はマウスを対象にした研究です。ですから、キサントフモールの効果がマウスと同じくらいであるという前提が必要ですが、その前提のもとに試算すると、約2000Lのビールが必要ということになります。
いくらなんでも人間がこれだけのビールを飲むことは不可能です。その1000分の1、つまり2L程度が関の山でしょう。これでは残念ながら、十分な効果を得ることは難しいかもしれません。
ですから、現段階では、サプリメントなどの形で摂取するのが良いと考えられます。現段階では、キサントフモールのサプリメントを探し出すことができませんでしたが、動物での研究結果も蓄積してきていますし、将来的には多くのサプリメントが発売されることでしょう。
【まとめ】
現段階では、残念なことにビールをたくさん飲むとメタボが改善するとはいえません。しかし、今後研究が進んで、キサントフモールの危険性や飲んでも安全な量、効果などが十分に検証されてくると、ビールを飲めば飲むほど体重が減るという時代がくるかもしれません。手軽に摂取するためにはサプリメントも良さそうです。今後の研究に期対ですね。