皆さんは「ビーガン」という人達を知っていますか?ビーガンというのは、動物性の食品を食べない、俗にいうベジタリアンの人達の中でも、直接には動物をイメージさせない牛乳やはちみつなどの食品についても食べないという立場をとる人達のことです。この人達の食事を真似することで痩せようというダイエット法があります。それがビーガンダイエットで、世界中で注目を集めています。今回は、このビーガンダイエットをご紹介します。
~目次~
【ビーガンダイエットは欧米を中心に人気】
このビーガンダイエットは欧米を中心に人気があります。これには欧米にベジタリアン文化が浸透していることが理由としてあると考えられます。日本人でもベジタリアンの立場をとる人もいますが、多くの場合、単に肉が嫌いだという嗜好上での理由のようです。
それに対して、欧米では様々な理由によるベジタリアンが存在しています。宗教上の理由や健康上の理由の他に、動物の権利を守るという理由でベジタリアンになる人もいるようです。その結果として、ベジタリアンの数が日本人よりも欧米人のほうが非常に多いのです。ある調査では、イギリス人の約2割がベジタリアンであるというデータもあるほどで、ベジタリアン文化が浸透していることがお分かりいただけると思います。このような背景もあり、ビーガンダイエットが欧米で人気があります。
【動物性食品を控えるのが基本】
ベジタリアンといっても多くの種類があります。卵や乳製品、はちみつを食べるベジタリアンもいますし、卵は食べないが乳製品は食べる、乳製品は食べないが卵やはちみつは食べるなど、様々な種類のベジタリアンがいます。その中でも、牛肉や豚肉などの肉類と魚介類に加えて、卵も乳製品もはちみつも食べない立場をとるベジタリアンをビーガンといいます。
で、このビーガンの食べている食事をとることで、痩せようと言うのがビーガンダイエットです。ですから、ビーガンダイエットでは、さきほどあげたような動物性食品は食べることができません。食べて良いのは、ご飯やパンなどの穀類、野菜や果物などです。
これらの食べても良い食品には、脂肪分も少なく、非常に低カロリーです。ですから、動物性食品を一切食べない代わりに、食べても良い植物性の食品はいくら食べても構いません。炭水化物も制限しません。もともとが低カロリーですので、制限の必要がないのです。ある範囲の中で、制限が不要というのがビーガンダイエットの特徴です。
【たんぱく質の不足に注意】
しかし、ビーガンダイエットを実践する上では、注意しなければならない点が2点あります。たんぱく質の不足とビタミンB12の不足です。
たんぱく質は、血や肉を作る材料になる栄養素で、主に動物性食品に含まれています。ですから、動物性食品を一切取らないビーガンダイエットでは、不足しがちになってしまいます。極端にたんぱく質の摂取量が減ってしまった場合、筋肉が衰えてしまったり、低栄養によるむくみの原因になったりします。通常の食事ではまず不足することのないたんぱく質ですが、ビーガンダイエットでは、意識してたんぱく質を摂取する必要があります。
植物性食品では、畑の肉とよばれる大豆製品をうまく活用しましょう。納豆や豆腐などには多くのたんぱく質が含まれています。これらの食品は、ビーガンダイエットにおける重要なたんぱく質の供給源です。調理法を工夫して、できるだけ多く摂取するようにこころがけましょう。
また、ビタミンB12の不足も問題になります。ビタミンB12は動物性食品の食品に多く含まれていますが、植物性食品の食品にはまったく含まれていません。ビタミンB12が不足すると、かなり症状の重い貧血になる可能性があります。
ベジタリアンの人のほとんどはビタミンB12が不足してしまいます。植物性食品には含まれないので仕方ないことです。ですから、ビーガンダイエットをする人はサプリメントなどでビタミンB12の不足を補うようにしましょう。サプリメントを購入するなら、マルチビタミンと書かれたものや、ビタミンB群と書かれたものを選びましょう。
【ビーガンダイエット痩せるまとめ】
ベジタリアン、特にビーガンの食事をすることにより、健康的で疾病の予防にも役立つことは科学的にも証明されています。ですから、肉や魚介類が嫌いという人や、動物の権利保護の観点からビーガン的食事をする人でも、健康的なベネフィットを得ることができます。しかし、たんぱく質やビタミンB12の不足といったリスクも同様に背負うことになります。ビーガンダイエットをする人は、これらのリスクを知ったうえで臨みましょう。